2025.01.30
不動産売却時に現状渡しにすることについてのポイント

1. 現状渡しとは?
「現状渡し」とは、修繕やクリーニングを行わず、現在の状態のまま買主に引き渡す売却方法です。
メリット:
✅ 売主の負担軽減 → 修繕やリフォームの費用・手間が不要
✅ スピーディーな売却 → 余計な作業がないため、早期売却の可能性
✅ 買主が自由にリフォームできる → 買主の希望に合わせた改装が可能
デメリット:
⚠️ 売却価格が低くなりがち → 「修繕リスク」を買主が負担するため、価格交渉されやすい
⚠️ 契約不適合責任を問われる可能性 → 売却後に重大な不具合が見つかると、売主が責任を負うことがある
2. 現状渡しで売る際のポイント
① 売却前の「現状確認」をしっかり行う
- 設備や建物の状態をチェックし、不具合があれば把握しておく
- シロアリ被害、雨漏り、給排水の問題など、大きなトラブルがないか確認
② 「契約不適合責任」をどうするか明確にする
- 「契約不適合責任」とは、売却後に物件の欠陥が発覚した場合に売主が負う責任
- 責任期間を短縮する(例:引き渡し後3ヶ月以内)、もしくは**「免責」とする交渉を行う**
③ 「告知書」を作成し、買主に説明する
- 雨漏り、シロアリ、配管トラブル、隣地とのトラブルなどを正直に開示
- 買主が納得した上で購入することで、後々のトラブルを防ぐ
④ 「現状渡し」でもできる範囲の清掃を
- 売主が簡単な清掃を行うと、印象が良くなる(掃除だけで価格交渉を防げることも)
- 荷物はすべて撤去し、「空き家の状態」にするのがベスト
⑤ 売却価格の設定を慎重に
- 一般的に「リフォーム済み物件」より価格が安くなるため、市場価格を考慮する
- 不動産会社と相談し、適切な価格設定を行う
3. どんな物件に向いている?
✅ 築年数が古く、リフォーム費用が高額な物件
✅ 相続したが活用予定のない物件
✅ 早く現金化したい物件
✅ 買主が自由にリノベーションしたいと考えるエリアの物件
4. 「現状渡し」の注意点
❌ 「現状渡し=すべての責任を免れる」わけではない
❌ 買主に重要な情報を隠すと、後からトラブルになる
❌ 「安すぎる売却」にならないよう適正価格を設定する
まとめ
「現状渡し」は、売主にとって負担が少なく、スピーディーな売却が可能な方法ですが、適切な情報開示と契約内容の調整が必要です。不動産会社と相談しながら、最適な売却方法を選びましょう!